coordinate story
今の家で5回目の引っ越し。
最初は大学に行くときに初めての一人暮らし。
2回目は就職をした時。3回目は転勤になった時。4回目は結婚をした時。
そして今回、マイホームを購入した。
学生の頃からインテリアは好きで、
少しずつ楽しんでいたけれど、本格的にインテリアを楽しみ始めたのは、
4回目の引っ越しの時だった。
結婚のタイミングということもあって、新生活への意気込みも強く、
引っ越し日当日に合わせて、ソファやダイニングテーブル、ベッドに家電まで
全部まとめて同じ日に届けてもらい、組み立てに夜までかかったのが
今では懐かしく思う。
今回の引っ越しでは、少し勿体無い気もしたけれど、
8割ほどの家具を買い替えることにした。
せっかくなら、できるだけ理想の家に仕上げていきたかったから。
でも、あえて買わなかった家具もある。
センターテーブルやTVボードは今回はあえて買わなかった。
TVボードはTVを壁付けにしたので、どうしても必要なわけではなかったし、
センターテーブルも、どうしても必要なわけではなかったという理由と、
何よりも、しっくりくるものが見つからなかった。
それでも新居だからと、ギリギリまで迷う気持ちはあったけれど、
妥協をして買うような感覚がどうしても嫌で、購入を先送りにした。
その決断ができたのは、前回の引っ越しの経験からだったと思う。
当時、結婚の手続きや、他の準備に追われて、家具を買いに行くのが
引っ越し前のギリギリになってしまった。
そのせいで、欲しかったダイングチェアがあったのだが、
引っ越し日に納期が間に合わず、断念をして違うチェアを購入した。
実際に引っ越した時に、全て揃っている状態の部屋への達成感から、
満足感を得たような感覚にはなったけれど、
1週間もすると、やはり元々欲しかったチェアのことを考えてしまい、
少しずつ、買ったチェアを見る度に
なんとも言えない寂しさや後悔を感じてしまうことに気がついた。
それから1年も経たないうちに、
どうしても、その気持ちに我慢ができずに買い直したことがあった。
無意識のうちに、引っ越しや節目の時に家具を買おうとすると、
住むときに合わせて揃えようとしてしまう。
でも、家具やインテリアは、揃えるためにあるわけではなく、
毎日を快適に、楽しく、豊かに暮らすためにあるものだ。
そう考えると、固定観念や義務感に捉われて
無理に揃えようとすると、インテリアの本質からはズレてくるような気がする。
今の新居は引っ越した時には、少し物足りないかもしれない。
どこか殺風景に感じる部分があるかもしれない。
それでもこれから何年、何十年も暮らしていくこの場所を、
少しずつ、コツコツと、楽しみながら、長く暮らしていきたいと思う。
concept
"あえて完成させない "
無意識のうちに、義務感で揃えてしまいがちなインテリア。
家を建てたから、引っ越したから、
そういう節目に家具を買うときに、
必要以上に揃えようとしていませんか?
インテリアの楽しさは、毎日の暮らしの中にあります。
揃えた瞬間の喜びや達成感よりも、
これから暮らしていく、何年、何十年の時間を
コツコツと楽しむことがインテリアを楽しむコツです。
最初に完成形を目指すのではなく、
暮らしながら、暮らしに合わせて作り上げていく。
焦らず、ゆっくりと、自分のペースで、楽しみながら。
これからずっと、暮らしていく場所だから。
point 1
センターテーブルをあえて置かないことで、
コンパクトながらも導線を確保して広々とした空間に。
point 2
ブラウンカラーで統一したまとまりのある空間の中に、
POL block stoolがアクセントとなり、トレンド感を演出。
point 3
ソファの高さを低く設定し、圧迫感を抑えることで、
全体的に部屋が広く感じられます。
point 4
ダイニングテーブルの下に踏み心地の気持ちい絨毯を敷いて、
テーブルに座っている時にも足元から快適さを。