coordinate story
インテリア雑誌を読むのが好きな私たち。
毎月4冊くらいは定期購読している。
いつかこんな風に、いつかこの家具を、そんな想像が、
ついに実現することができた。
いろいろな選択肢がある中から、
私たちが選んだのは中古一軒家のリノベーションだった。
自由度と予算のバランスが、私たちには一番フィットしていた。
テーマは、まるで図書館のように
みんなが好きな時に好きな本を読める家。
インテリア雑誌以外にも本を読むのが好きな私たちは、
自然と本の量が増えていくので、本棚はあえて増設できるようにと、造り付けではなく、家具で揃えることにした。
部屋に篭りすぎず、家族が集まれるように、
広めに設定したLDKには、
家族それぞれを尊重できる工夫がある。
リビングとダイニング空間の間にはブックケースを仕切にして、
一体感のある空間にながらも、メリハリのある空間にした。
本を読む時には、ソファで読んだり、
ダイニングテーブルで読んだり、
本を選ぶ時には立ち読みをしたりもする。
みんながそれぞれのお気に入りの場所や、
その時の気分に合わせて、思い思いのスペースを選ぶ。
会話がそんなに多くないけれど、
どこか家族の一体感を感じられる家になった。
私たち家族は、本を読んでいるときに
気になったページや言葉にはポストイットでマーキングする癖がある。
それぞれのマーキングが混ざってしまわないように、
家族ひとりひとりに決まった色のポストイットを使う。
読んでいるうちに、ポストイットを見つけて、
家族の考えや、その時の気分や、趣味が読み取れる。
言葉は交えずに、心に留まった言葉を家族でシェアする。
本を通しても繋がっている。
そんなコミュニケーションが私たち家族のカタチ。
concept
"図書館のように、本で繋がる家族の時間"
空間としては、LDK一体型の広い空間。
でもそれぞれのスペースを確立させることは忘れない。
あえて、家具で空間を仕切ることで生まれるメリハリは、
それぞれの時間や価値観を尊重しているような感覚です。
同じ部屋にいるからって、同じことをする必要はない。
話したくない時は話さなくたっていい。
信頼関係があるからこそ、
家族それぞれ、思い思いの時間を過ごすことができる。
そんな無言のコミュニケーションを繋ぐのも
インテリアの役割なのかもしれません。
point 1
背面が綺麗な家具だからこそ、ブックケースを収納としてだけではなく、仕切りとしても活用。
point 2
グリーン系の色を基調とすることで、落ち着いた印象にしつつも明るい雰囲気に。
point 3
ブックケースや本が見えるように、ローソファにすることで本もインテリアの一部になります。