coordinate story
「夕日に照らされて」
3年前から住んでいる中古のマンション。
街の中心地から3駅離れた、駅から徒歩8分の場所。
高台のような土地に建っているマンションは、
都心部へのアクセスが良い割には、
住宅街の静かな雰囲気と、部屋からの見晴らしが良く、
すぐに気に入った。
部屋自体はそこまで広くはなく、
11畳のLDKと、6畳の寝室に、少しの収納。
余裕がある広さではないけれど、
二人で暮らしていくには、ちょうどいい広さ。
彼はフリーで仕事をしていて、
ほとんどの時間を自宅で過ごすことが多い。
仕事で帰りが遅くなる私に変わって、
料理や洗濯などの家事は彼がしてくれている。
逆に、私が休みの日に
家で仕事をしていることもある彼。
掃除や、洗い物は専ら私の担当だ。
二人ともインドアなタイプなので、
休みの日だからと、どこかへ出かけることもあまりしない。
家の中で過ごす時間が多いこともあり、
インテリアには自然と興味が湧いていった。
限られた空間の中で、
できる限り自分達の理想の暮らし方を求めた。
部屋に圧迫感が出ないよう、ダイニングテーブルは丸にした。
仕事の合間にソファで休んで寝てしまうことが多い彼は、
寝心地の良いソファを選んだ。
夜に二人で過ごす時間、定位置は大体決まっている。
彼がテーブルで、私がソファ。
ソファから彼がパソコンに向かっている姿を眺めるのが日課なのだ。
休みの日には決まって、一緒にスーパーへ買い物に行く。
平日にご飯を作ってくれる彼に変わって私が作る。
二人で夕飯のメニューを相談しながらスーパーにいる時間が
密かな私の楽しみだったりする。
買い物から家へ帰る道。いつもの坂道を登っていく。
後ろから夕日に照らされて、
スーパーの袋を持って二人で並んで歩く影ができる。
そんな光景が私の幸福感を高めてくれる。
特別なことはない、何気ない日常。
日常の中にある小さな幸せの数々。
その積み重ねが、私の人生を豊かにしてくれている。
concept
程よい距離感が"ちょうどいい"部屋。
限られた空間の中で、暮らしをまとめることで、
同じ空間にいながらも、ちょうどいい距離のお互いの居場所が生まれます。
圧迫感の出ないような、ロータイプのソファ。
角のない丸いテーブル。抜け感のあるチェア。
全体の色味も統一することで、
バランスが取れたまとまりのある空間に。
ソファのデザインや、キッチンボードのステンレスが
程よく洗練された空気感を纏いながらも、
どこか生活感の感じられる落ち着いたコーディネートです。
point 1
全体の色味をまとめることで落ち着いた雰囲気に。
point 2
円形のラグをピンポイントで敷くことで、部屋を広く見せつつ 空間にメリハリを与えてくれます。
point 3
テーブル、ラグ、スツール、ソファ 要所ごとに丸いデザインを入れることで、圧迫感のない柔らかい印象に。